半夏生

アスファルトが焦げた匂いがして

陽炎が見えた 僕はまだ走っていた。

いつまでも沈まない陽に遊ばれる。

夏はそうやって過ごす

夏の初め 蝉時雨が走り出してまた

夏を追いかけていた

 

見えない情熱ゆらゆら ゆらゆら

込み上げてきた何かを

僕は何かに打ち込みながら

見えない情熱ゆらゆら ゆらゆら